日本に一時帰国中、地下鉄で一度も誰も優先席を譲ってくれなかった実体験

priority seat

『優先席』

4人の高校生が電車のイスに座っています。その後ろの窓には、『優先席』のステッカー。

priority seat2

このステッカーだと
『優先席』ではなく

『専用席』

例を示されたような人たちの専用の席ですよ、というのと、優先ですよ、というのは、大きな違いですよね。

でも僕は『専用席』は見たことがありません。
僕が日本で住んでいる街には『優先席』しかない。

『優先』だと、そこに示されたような人たちではない、例外の人たちも座ってもよい、ということになります。

そんな議論とか優先席を譲らない若者が揉めた事件あったとかテレビでもニュースになったりしますよね。
疲れている若者こそが、優先席に座ってしかるべきだ、なんて暴論もあったりしました。

さて、僕は今フィリピンと日本を行き来して住んでいます。他にもアジアの国々に頻繁に滞在しています。

2020年1月は日本にフィリピン人妻とゼロ歳の子供といっしょに帰ってきました。

最初にフィリピンと比べて気づく日本の、日本人の悪いところが、マナーが悪いことです。

日本人はマナーが良い国民だ、と自負している日本人は多いかもしれませんが、一般的なマナーと日本人が感じているマナーとは、日本人以外はそれを一般的とは思っていないかもしれません。

僕が感じている日本人の悪いマナーは、『優先席』を利用する対象になっているような人たちへの気遣いをする日本人がごく少ないことです。

きまずいな、と思いながらも優先席を然るべき人に譲らない、譲れない日本人が多いことです。

 

僕たち家族は、赤ちゃん連れだけで、地下鉄に乗る用事があった時、ベビーカーを使わずに、前抱っこひもで赤ちゃんをだっこして電車に乗り込みました。

4回ほど乗ったと思います。

一度も、誰も赤ちゃんを抱っこしている僕や妻に優先席を譲ろうとしてくれる人はいませんでした。

妻には、
日本人は優先席に座って、妊婦とか赤ちゃんを抱っこしたママが来ても席を譲らないからね、と言っておいたので、それを検証するゲームのように、ほらね、やっぱり誰も譲らないでしょ、とごまかしましたが、日本人としては悲しい限りです。

フィリピンだと、どこでも人が並ぶところには優先レーン、『priority lane』があります。もしくは割込みOKです。
食料品店、ショッピングモール、役所、ファストフード、レストラン、相乗りタクシー、、、、、。
お年寄り、妊婦、赤ちゃんを抱っこしているママはどんなに行列ができているところとは別に『priority lane』があるのです。なければ、割り込んで良いのです。

バーガーキングに注文のために並んで、自分の番が来て注文しようかなと思った時に、ふと気づくと横におばあさんがいて、店員はそのおばあさんに、僕より先に注文を聞きます。

列に入り込んでくるのではなく、最前列の人の横で、自分の優先権を主張するかのように待っています。それに気づかないで、お年寄りを優先させないと、こちらが恥ずかしくなります。

例えばパスポートを取りに行くと、たくさんの人が並んでいます。
お年寄りが行列に並ばないで窓口の近くをうろうろしていると、窓口のスタッフがそのお年寄りに声をかけて、優先的に処理してくれます。

フィリピンの優先されるお年寄りは、優先されるのは自分の権利だとは思っているけども、それを当たり前のようにして強引に行列の先頭に割り込んでくることはしないで、それとなく行列に並んでいる人にも気づいてもらって、
「申し訳ないけど、優先してね」
という感じでその権利を行使します。

そして、優先してあげた他の人たちも、それが当然だと考えています。

 

僕たち家族の場合は、赤ちゃん連れです。

赤ちゃん連れの家族も結構大事にされます。
マニラのバスはいつも混んでいて、席がないことも多いし、通路がかなり狭い上、座れなかった人が立っているので、後方の座席から降りるのは、本当に大変なんです。

だけど、赤ちゃんを抱っこしているとわかると、誰かが
「バタ」
と叫び、できるだけスペースを作って安全に降ろしてあげようとしてくれます。

席がないときに、席を譲ってくれることも100%ではないけど、ほとんどは誰かが譲ってくれます。
特に若い男性が譲ってくれます。

僕が2020年1月に経験した、日本人が席を譲らない経験の相手は若い女性と中年の女性ばかりで、男性が優先席にふんぞり返っていたということはなかったけど、もっと以前の僕が当事者ではない時の感覚だと、男性、若い男性が優先席に座って寝たふりをするということも非常に多いと思います。

しばらくフィリピンで生活していると、文化とかマナーに慣れていったので、本当に恥ずかしい日本人が多いな、と感じるのです。